コラム
- 2023/09/04
- 院長コラム
“反復唾液嚥下テスト”
高齢者の誤嚥性肺炎が増加し、口腔ケアの必要性が求められる中、
お化粧の効果が口腔機能の向上に作用するという。
某化粧品メーカーによると、化粧療法の研究を開始後、
心理的効果をはじめ、脳の活性化や身体機能の向上などの効果が明らかになった。
その後、歯科衛生士と連携して高齢者の化粧による口腔機能への影響を検証。
介護施設に入所している高齢者女性を対象に、
毎日のスキンケアと月1回の美容教室を三ヶ月間行った結果、
30秒間になるべく早く唾液を飲み込む「反復唾液嚥下テスト」では、
1回しかできなかった高齢者女性の約8割が、2回以上の嚥下を行えるようになったという。
これは、スキンケアの塗布行為が唾液腺マッサージにつながり、
唾液分泌機能が変化したと考えられるとのこと。
また、化粧をすることで会話の機会が増え、発語機能にも好影響が見られた。
話したり笑ったりすることで、口周りの運動にもつながるからだ。
要介護高齢者の健康を維持するための口腔ケアは、とても重要だ。
化粧療法の活用で高齢者の口腔ケア、ひいてはQOLの向上につなげられればと思う。
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