コラム
- 2018/11/12
- 院長コラム
世界初、マイクロpHセンサによるう蝕の定量的検査技術の開発に成功
う蝕の進行の程度はQOLに直結する問題であり、定量診断に基づく適切な治療により口腔内の健康を維持することが望まれている。現状、う蝕の診断方法はⅩ線を用いた画像でチェックしたり、視診や触診などでの診断が一般的だ。しかし、これらの診断方法では歯科医師の経験や技術に左右されるところが大きいことが問題。客観的・定量的かつ非侵襲的にう蝕診断を行うことが求められている。
研究グループは、酸化イリジウムを材料とするマイクロpHセンサを製作し、世界初となる歯のpHマッピングによるう蝕の定量的検査技術を開発した。研究グループは、歯科用探針に実装することを目的に、小型化・加工性に優れたIr/IrOx ワイヤを用い、室温での理論値に近いpH感度を有するセンサを作製。このセンサを用いて抜去う蝕歯の表層pH測定を行い、健康な歯根、非進行性う蝕、進行性う蝕はそれぞれ 6.85、6.07、5.30のpH値を有していることも分かった。
直径300μmの同センサは、例えば凹凸や欠損といった歯表層の形態に左右されず直接pH測定を行うことが可能であるだけでなく、染色による目視診断やX線による画像診断では識別できない歯間のう蝕進行性も評価することができる。
このpHマッピングを行うことで、保存や切除する場所が明確になる。
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