コラム
- 2017/11/06
- 院長コラム
口腔ケアは脳卒中のリスクを軽減する
脳血管疾患は後遺症による死亡も
2011年度に日本人の三大死因に変動があり、長らく不動の第3位であった脳血管疾患は肺炎にその順位を譲ることになりました。しかし、日本人における要介護状態を引き起こす原因としては依然として第1位となっています。脳血管疾患は直接の死因ではなくなったものの、手足のみならず口や顔の領域にも運動障害を引き起こし、ひいては口腔内環境の悪化を招きます。また、後遺症により飲み込み機能の障害を来せば二次的に肺炎を発症し、死に至る可能性も考えられます。
脳血管疾患を招きやすいお口の状態
このように、脳血管疾患では口腔内環境が悪化することは予想されますが、では逆に脳血管疾患につながりやすい口腔内とはどのような状態でしょうか?
この疑問に対してはいくつかの研究がなされていますが、それらをまとめると、歯周病を有している人の中で、
・歯を失った数が多い
・男性
・概ね65歳以下の若年層
という条件が挙げられるようです。ただし、ほかの研究結果を鑑みるにこの限りではなく、「女性、高齢者、歯がほとんどある」という場合であっても油断は禁物です。歯周病の治療を受ければ脳血管疾患にかからないとは断言できませんが、その可能性を軽減するためにも、お口の手入れはしっかり行っておきましょう。
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